VILLAGE VANGUARD
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ヒマつぶし情報

2022.05.06

日本一、滑舌の良いラッパーって…?

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この記事をクリックしたあなたはきっと、

ラップやヒップホップが好きなお人なのでしょう。

素晴らしいと思います。

是非ごゆっくり記事を読んでいただければと思います。


この記事は、縁もゆかりもない東北・仙台に異動してきたヴィレヴァン店長が、

「地元」で活動を続ける方に話を伺う企画です。


題して、、、


「PLAYERS Interview」


#1のお相手は、、、


MC HUNGERさん  GAGLE / JAZZY SPORT / 松竹梅レコーズ )



GAGLEのMC。JAZZY SPORT所属。 松竹梅レコーズ主宰。雪国育ち。

仙台を拠点にラップの可能性をハングリーに追求中。

近年はラジオ番組、審査員などレンジ広め。




コロナ禍の中で始めたインスタグラム配信「朝からハンガー」や、

仙台の老舗クラブSHAFTでのイベント「PLACTIS & TACTICS」について、

はたまた最近のヴィレッジヴァンガードについての話など伺いました。



【朝からハンガーについて】


Q コロナ禍から始まったインスタグラムでの配信、「朝からハンガー」ですが、始められたきっかけは何だったのでしょうか


コロナから始まって、何かやるときに「続けられるもの」でなにかやりたくて、長く続けられて、人に何か伝わるものって考えたときに、クラブやライブ活動にあわせて夜型の生活をずっと続けてきたけど、コロナで活動ができなくなって夜型でいる必要がなくなって、生活リズムを変える必要があって、リズムを変える為には習慣を変える必要があって、朝配信やっている人いないなって思って、自分は変えるなら思いっきり変えた方がいいタイプだから、ラッパーが朝から配信やってるっていうのもありえないことだし、朝テンションあがったらみんなうれしいだろうし、エンジン一気にかかると絶対いいと思うから配信を始めたって言う感じかな。

始めてみたら意外と楽しかったから続いてる感じですね。


Q 具体的に、ここが楽しいということはありますか


基本的にDJをして、しゃべりながら日常的なトークと混ぜながら曲を紹介しているんだけど、それを見ている人とのコミュニケーションがまずおもしろいっていうのがあるし、それがある意味遠い世界のものだとずっと思っていて、新鮮だったのと、あと自分が思い描いているファンの人の姿が「おぼろげに見える」ところが面白くて、現場だとこの人はこういう人だって言うのがはっきりわかる。でもネットの中だと何者なのかははっきりはわからないコミュニケーションの中で、だからこそ踏み込み過ぎずにコミュニケーションができるおもしろさみたいなものはあるはずで、反応もインスタントだし、でもそれがいいっていうか、それでいいって言う感じ。その人の内面に届いているか届いていないかは別次元のものだと思っていて、そんなに深いこと考えているわけではないけど笑

あとは本当に曲をいっぱい聴くようになった。人に聞いてもらうってことは、自分がその曲を聴く人以上によく理解していないとっていう前提があるから、音楽を聴くのが本当に楽しくなったって言うのはコロナ以降の2年で大きく変わったことかな。


Q 曲を聴く量が増えて、自身が作る曲への影響はありましたか


はっきりとまではでていないけど、出る。はっきり出てなくても絶対に出るから、それがいいんじゃないかなって気がする。

劇的に変わった衝撃的な体験みたいなものも創作をかえるけど、じわじわじわで蓄積するものは抜けないから笑

衝撃的な体験はポンと抜けばどっかいっちゃうようなものだと思っていて、瞬発的にぐっと出してそれが作品になるっていうのはそれはそれで刹那的で美しいと思うんだけど、蓄積したものはどうやっても払いのけられないから、それはすぐに形にならなくても、ずーっとなっていくっていうような感覚だと思う。

でも、情報量が多すぎて自分のアウトプットが追いついてないと思う笑



【PLACTICE & TACTIX 夜ハンについて】


Q 同じくコロナ禍から始められた仙台のクラブからの配信イベント、「PLACTICE & TACTIX」を始められた経緯を教えてください


ライブハウスとクラブが本当に壊滅的な状況だったから、まずはうまく配信を使ったことで何かできないかなって思って、同時に自分もライブがないから、そうすると腕が落ちるから、自分が練習、ほぼ本番みたいな環境づくりって考えて、尚且つコロナ禍前の時ではできないようなことっていうのを考えて、「リハの映像を流せばいいんだ」って思って、いままでリハの映像を流さなかったのは、週末のライブを楽しみにしている人がセットリストをみたらネタバレしてつまらなくなっちゃったら良くないから、ワクワク感を消してしまうから見せるもんじゃないと思っていて、でもライブがなくなって、リハ映像を見せるチャンスかなっていうのと、作品になっていてもライブでできない曲っていうのも何曲かあって、そういう曲も配信であらばパフォーマンスできるって思って。

さらに、盛りすぎるのは自分の良くないとこなんだけど笑、「みんなでセッションする」ていうのも大事だと考えて、こうなったらコロナ禍前だとライブ製作みたいな流れがありすぎて、世代間や繋がりが希薄だなと思っていて、どこで接点を持つかっていうのが、けっこう思い切っていかないとなかなか無い状況だった。それだけに、コロナ禍になったしみんなイベントもライブも無いなら地平は一緒だなみたいな。やりたい人がいれば一緒にやれる場所を提供できるし、自分もみんな一緒に切磋琢磨できたら、ジャンル関係なくいろいろな人にきてもらって、表現をぶつけあって、なにか清々しくなればそれが一番いいのかなって思っていて、欲張りだからいろいろ持ち込んじゃうんだけど笑、そこら辺をシンプルにして、みんなの「練習!」みたいな感じで「PLACTICE & TACTIX」っていう感じ。

(PLACTICE & TACTIXは3月でいったん一区切り。俺たちコロナに負けなかった!!


【松竹梅レコーズについて】


Q HUNGERさんは「松竹梅レコーズ」の主催としてレーベルを運営されていますが、10年続いたミックスCDシリーズ「IMA」が今年完結して、レーベルとして次の展開はどのように考えていますか


来年レーベル20年の節目なので、その準備を今年して、関わってきた人だったり、それまでの作品だったりを余裕で振り返られるようにして笑、今年はその為の準備だと思ってる。

リリースは「fl∞ting」っていうBGM企画があって、BGMはこれからも大事だし、オリジナルでつくれるっていう強みもあるし、そこはがんばっていきたい。

あとは、仙台、宮城の人と一緒にもの作りをして、発表して、あわよくば他の地域の人ともコラボレーションして作っていくということと、「PACTICE & TACTIX」でぎゅっと繋がった人たちと何か作るというのは絶対にやりたい。


【フリースタイルラップについて】


Q GAGLEのMCとして、ラッパーとして、確固たる地位を確立しているハンガーさんですが、今でもフリースタイルラップの大会に出られる理由を教えてください。


フリースタイルは、ラッパーとしてできた方が面白いと思っているからやっていて、できないと詰まって、詰まるって言うことは何も言えないってことだから、それはラッパーとしてどうかなって。何かあったときに、その刀の磨き方までは磨けてないけれど、ちゃんと刀を抜いて、相手の刃を止められるくらいのことはやらないと、ラッパーとしてはダサいかなって笑

自分は本当の真剣勝負の、間合いを詰めて、一歩動いたら切られて死ぬ、って言うぐらいの駆け引きまではいってないことは間違いなくて、そのレベルまでいってる人が大会で頂点獲っているような人達だと思う。で、ちゃんとお客さんがいるとこでの試合、野試合じゃなくて、お客さんがいて、切り方まで考える。ぴしゃって切って、血がぶしゅっと出る、それをみてお客さんが「すげー切れ味だったな!」っていう感動まで得られるようなとこまで考えている人が今のトップだと思う

今のフリースタイルバトルは野試合でばったばった切るみたいな感じではなくて、あの人の切れ味すげーな、あの刀どこで研いでるんだ?みたいな、そういう感じ。観ている人がそう感じるところまで高まっているなって印象。

俺がやっているのはフリースタイルでいうと、カンカンと刀を合わせるのはできる。「切るならきるぞ」って言うくらい笑

でも刀が抜けない人もいるから。それはもったいないというか、せっかくラップやってるのに、って思う。

ラップやるならそれを味わいたいねって所だし、いつでも、もし何かあったら、その気になったら磨きたいし、ぴしゃっとした切れ味を!という願望はある。その願望すら持てなくなるような錆びた刀ならいやだなっていう感じ。そこは陸続きで、録音でもライブでもフリースタイルでも。


【今のヴィレッジヴァンガードについて】


Q HUNGERさんから見て、今のヴィレッジヴァンガードの印象はいかがですか


俺がワクワクした時は、そこに行けば何かあるな、そこに行けば創作意欲を駆り立てられるようなものばっかりだったし、知らない世界を教えてくれたものだった。

セレクトされて選ばれているものは、イケてる先輩のうちにいった時みたいな感じ笑

いいな!俺もこうなりてえな!みたいなところが反映されていて、そのセンスの良さを吸収しようと思ってお店に行っていた。

でも下世話なとこもあったりだとかそのへんの両面がしっかりあったなって印象。そこにいけば自分の欲が完結されるみたいな。

で、いまお店を見ると、イケてる先輩感を感じるかというと、そこは感じてなくて笑

そのイケてる先輩が「なんかコレ流行ってるらしいぞ!?なぁ!?」みたいなかんじ笑

俺からしたら、「うーん、先輩それじゃないっす」みたいな感じはある笑

でも悪いイメージは全くない。なぜなら先輩はイケてたから。

なんだけど、先輩がそうなっちゃったのは、住んでる場所が悪いのかも。マンションからヒルズになっちゃったかなみたいな。先輩その生活ならそうなりますよね、みたいな。住んでる場所が違うならそこに合わせないといけないのはわかるけど、根源にあるものは社風に残っているはずで、それを押し出していってほしいとまでは思わないけど、自分たちに昔の群像が残っていて、そこに強く惹かれているから、今の先輩はそういう先輩だなって思うけど、「でも先輩の少年の姿知ってます自分たち!教えてくれた時の先輩の姿忘れてません!」っていうのが残っているだけ、ほかの企業に比べて違うと思っている。

けど先輩が少年の時の自分立ち返らないといけない瞬間っていうのが多分会社にとって必要だと思うな。

もっとグレーゾーンを攻めた方がいいじゃないかってのもある。

白黒はっきりつけすぎてグレーゾーンの面白さがなくなってきちゃうんじゃないかって思う。

推進するわけじゃないけどカウンターカルチャーでも売り上げに結びつくところだと思う。

そういうものじゃんって言い切れるパワーっていうのは、別に売り上げと並走できるんじゃないのって思う。

えげつなくてもいいと思うし、そこに地元とかが噛んできたらスイングするし、カルチャーの面から考えるって言うのはたぶん世の中の為には良くて、ビジネスとカルチャーは同一線上にあるものだから。

今の路線で数字は多いに盛り返すと思うけど、金額という数字なのか、信頼という数字なのか、それがブランドっていうものなのかわからないけどね。

カルチャーの力をあまり軽視しないほうがいいんだなって思う。


魅力に取り付かれてるからあきらめきれない。

それがもうひと頑張りできるかできないかってことのポイントになってくるような気がする。



以上、HUNGERさんのインタビューをお届けいたしました!

人生初インタビュアーでド緊張でしたが、

HUNGERさんの懐の深さ、優しさのおかげで楽しくお話を聞かせていただく事ができました。

(HUNGERさんはいつも手が暖かい)

今後の予定としては、YOUTUBEでGAGLEチャンネルが新設されたり、

新作MV公開やGAGLEの新作制作等があるようですので、ぜひチェックしてください!


HUNGERさん、ありがとうございました!!


↓「朝からハンガー」は毎週月水金曜日8:30より配信中!

https://www.instagram.com/hunger3/

↓HUNGERさんtwitter

https://twitter.com/hunger3

↓GAGLE OFFICIAL WEBSITE

https://gagle-official.com/



ヴィレヴァン店長やりながら毛糸の絵とか作ってます。

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