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ヒマつぶし情報

2021.08.18

ヴィレヴァン店員、初めての乗り鉄の巻

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湧き上がる好奇心!止められない衝動!乗り鉄ってのがあるらしい!


釜石市ってそこら辺に鹿が歩いてるんですよ。 

びっくりしますよ。 

っていうような自然豊かな土地に住んでいます。こんにちは。 

 

突然ですが私は岩手県釜石市に住んでいます。 

イオンがあります。 

その中にヴィレヴァンもあるわけでして、 

 

まあ出勤して、働いて、退勤して。 

イオンから出ると、すぐ近くに線路があって、夕日に照らされながら三陸鉄道の車両が通過するんですよね。


(鉄骨で組まれたこの赤いトラス橋を鉄道車両が通ります。)

※このような橋梁の構造のことをトラス橋と言います。



これが また、なんか、 
疲れた心身に沁みるんですわ。 
 
エモーショナルというか 
ノスタルジーというか 
 
そしてね、それを見てるとね、そっち側に行きたくなるんですわ。 
エモの当事者になりたくなるんですわ! 
 
で、そんな時に私はネットでなんとなく 



“鉄ヲタ 種類” で調べてたら “乗り鉄” って存在を知ってしまいました。 



調べるところによると

乗りたいとか遠くに行ってみたいとか好奇心を持っていれば誰でも乗り鉄の素質はある

的な感じらしいんです。



なんだ、私素質あるじゃんって思ったので乗ってみることにしました。三陸鉄道。 
 
(※岩手県独自の緊急事態宣言が発令される前に乗車した時のお話です。) 




三陸鉄道とは?


三陸鉄道は岩手県の三陸海岸沿いの路線を走る鉄道の事です。 

地元民はみんな略称して三鉄(さんてつ)と呼んでいます。



三陸鉄道HPはこちら!



朝ドラ「あまちゃん」のロケ地だったので知ってる人も多いかと思います。 

 

ちなみに三陸鉄道の車両は気動車、いわゆる汽車ってやつなんです。 

めっちゃ簡単に説明すると電気で動くのが電車、エンジン搭載で自走してるのが汽車。 

 

白いボディに赤と青のライン。いわゆるさんてつカラーってやつらしいです。 

これがスタンダードデザインというのでしょうか。 

三陸鉄道さん、ラッピング車両がいっぱいありまして。楽しいんですよ。 



車両いっぱいでわくわくのページはこちら!



私は今回釜石駅から乗って盛駅まで行き、折り返して帰ってくるというプランです。 

目的は乗る事です。乗れればそれで良いんです。 




乗車


そして時はやって来ました。 

 

時刻は5:30 

 

あと15分で始発が発車します。 

私は始発に乗りたいのです。 

いつも見てる夕日もいいけど、朝日を感じるのもいいなって。 

あと、乗客少なそうでエモい感じじゃんと思って。 

 

だが!しかし!その刻!私は全然普通に家にいた。 

あ〜もう。こういうところ。 

 

朝、それはいつであれ脳内には「まあ間に合う」と「やばい急げ」が共存しております。 

今回も例に漏れず出発1分前に駅に着き、3人の駅員さんに急いで!と言われ、 

ホームまでがむしゃらに走りました。だって、だって、これを逃したら…! 

 


次は1時間後なんだ〜〜〜〜〜〜〜〜!!! 

(田舎あるある〜) 


 

でも飛び込み乗車は危ないので手前で減速してそっと乗りましたよ。安全に。 

 

はい、ここまで安定の日常です。ただの忙しない朝です。 

 

しかしまあとりあえずなんとか乗車しまして。 

 


乗ったのは先ほど説明したスタンダードデザインの 

36−700形


 

私がいつも見ている車両!ついに乗った! 

 

そして汽車はゆっくりと発車。 

 

カタン…カタタン… 

 

乗客は私を含め2人。お互い沈黙。 

 

正直発車数分でエモっていうか…いい雰囲気に浸っておりました。ええ。 

(乗り過ごす所だったくせに。切り替えの速い人間なので…。) 

 

後、心がひどく落ち着いていて。 

無事に乗車できた安堵からだろうか…私は考えるのをやめました。 




あ〜景色


天気は曇天。それもまた心が落ち着く天気でした。 

 

車窓から見える景色は全て高い位置からの景色。 

高い所を走っていていつもは見えない位置からの景色を眺めるのは新鮮で楽しいものです。 

 

簡単に説明すると、 

 


海山〜 

海山〜 

トンネル〜 

海山〜 

トンネル〜 

海山〜 

 


という感じ。 

何というか、内陸育ち故か 

沿岸=海ばっかりと思っていたので 

思ったより山多いっっ 

って思わずにはいられませんでした。     

 

海は広いし山も多い。あ〜自然。 



山からは白いモヤモヤ(多分水蒸気)がいっぱいでてて良かったです。 

アレ、好きです。ジブリみたいで。 

 

そしてそんな景色を見ていると、まるで非日常を感じられたのです。 


変だな普段から自然の多いところに暮らしているはずなのに、 

一日の中でヴィレヴァンという情報量の海にいる時間が長いからだろうか? 


情報の海から解き放たれ、徐々に心が整理されていくような感覚になっていました。 



感じる…っ!揺れと!音!


当然ながらトンネルの中は暗いです。何も見えません。 

ので、座席にもたれかかり揺れを感じることにしました。 

     

急カーブも、急ブレーキもない穏やかな運転は素晴らしくて、 

座席から伝わる振動と車両全体の傾きに身体を預けると今すぐにでも寝られそうでした。 

 

途中で乗ってくるお客さんもおらず、 

相変わらず私ももうひとりのお客さんも沈黙しておりましたので 

 

私の「乗り」の妨げになるものは何一つなかったんですね。 

 

プシューとかウォーンとかゴゴゴとか文字に起こせない音も色々… 

音に集中すると何種類もの音が鳴っています… 


ちょうどいい雑音。何も邪魔しない、ちょうどいい感じ… 

この音、勉強捗りそう… 

カフェの雑音がちょうどいい的なやつ… 

 


それと、音、というかアナウンスなんですけど、 

次は〇〇駅〜的なアナウンスが流れるんですがその駅の地域では何の特産物が有名だよ 

って説明がちょこっと入っててそれを聞いてるだけでなかなか観光気分でした。 

このご時世、観光も自粛してますからね。ありがたいです。 

 

 

で、そんな中でも停車前、減速した時の音と揺れが一番好きでした。 

 

プシュー(減速音)ガタン…ゴトン…ガタン…ゴトン… 

 

車両が大きくゆっくり揺れる 

そして停車。 

ああ、いいなこの感じ… 



帰路〜そして日常へ〜


そうこうしていたら終点の盛駅に到着しました。 

 

当然ですが駅周辺のお店はどこも開店前。 

仕方があるまい。想定内です。 

 

とりあえず改札を抜けて朝の澄んだ空気を吸います。 

 

湿度高め、朝の空気は冷えていて、もう夏も終わるなあ 

と、な〜んかそれっぽいことを思っちゃったりしてみたりして!…みたりして…! 

 

 

私の目的は「乗る」ことなので、さっさと帰りの汽車に乗り込もうと歩いていると、 

 

渡り廊下にこんなものがありました。 


さんてつくんとおおふなとんの顔ハメ。 


え?なに!?どなた!? 
と思っているそこのあなた。 


さんてつくんは三陸鉄道のキャラクター、 

おおふなとんは大船渡市の公式マスコットキャラクターですよ。

 

にしても2人とも!顔をハメる位置はそこでいいの!?と思いながら 

記念にハメて自撮りしようと思った矢先、親子が後ろからやってくる気配を感じました。 

 

あろうことか私は一度手に取ったさんてつくん顔ハメパネルをサッと戻して足早に汽車に乗り込んでしまったのです 

 

電車に乗ってから私はひどく後悔しました。 

顔ハメしたかった。 

親子に脇目も振らずに顔ハメ&自撮りをかますべきだった…と。 

 

そんなことを考えていたら、 

気付かぬうちに帰りの汽車は発車していました。 

(多分客観的にみたら引くほど落ち込んでた。怖い。) 



すんごい悔しい…でも、生きるってこういうことか… 
ハッピーと辛いの共存こそ人生… 
三陸の穏やかな景色によって浄化され、忘れていた 
人間のこういう幸せじゃない感情を一瞬で取り戻してしまいました。

(全部自分のせい)
 


悔しくてぼーっとしていたら座席のシートの柄が国旗に見えたり 
(どうやら脳がオリンピックを引きずっている) 

恋し浜駅ホタテ貝の量やばすぎる とか

綾里駅の形可愛い  とか

盛駅と釜石駅以外無人駅か  

 

とか。 

 

釜石駅が近づくにつれて一度空っぽになった脳へ雑念が、もう、ぶわぶわ湧き上がってきました。     

止まっていた思考回路が動き始めているのを感じましたね。 

 

 

そして無事に家に帰りまして。 

速攻で布団に潜り一眠りして、店に出勤しました。 



好奇心のその先に


好奇心の先にあったもの。


癒しと楽しいでした。


癒しは三陸の景色。なんというか浄化される感じで、心というか、気持ちというかがすっきりしました。

 

あと何気に始発の電車に乗って伏し目がちに窓の外を眺めているだけで私のエモ欲は満たされました。(簡単) 

 

そしてほんとに純粋に“乗り”を楽しめました。 

乗って、電車や景色、それに付随することを感じる、考える、それがただただ楽しかったです。 

やっぱり、新しい発見って楽しいなって改めて思いましたね。


 

もし、ここまで読んでくれたあなたが 日常で電車や汽車を使っていたら、

“乗ること”を楽しんでみてほしいなと思います!!!!





おわり。

全然関係のない記事を書いていますが

ぬいぐるみが好きです。

犬も好きです。

犬のぬいぐるみはもっと好きです。


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