VILLAGE VANGUARD
  • フォロー
  • イベント イベント
  • オンラインストア オンラインストア
  • 店舗検索 店舗検索

ヒマつぶし情報

2019.07.09

~ただただ、会いたくて~ドラマ「ヴィレヴァン!」の岡山天音さんと本多力さんにお話聞きました!(その2)

このインタビューは2019年5月25日発行VVマガジンvol59に掲載された記事の転載です。

VVM 文学少女なのに寺山(修司)を読んでないことが恥ずかしいからと、なかなか本を買えない常連さん(森川)と「ポップ」の大切さを描いた回です

長谷川 小松さんの気持ちがよくわかる回でした。今思えば自意識過剰もいいところなんですけど(笑)。

岡山 その回は杉下がポップに挑戦するんですが、あれは誰かに教わるんですか?

吉川 ないですねー。

岡山 じゃあ各自のセンスで?

吉川 そうですね。先輩のポップを見て、盗みながらが覚えて。

長谷川 ドラマにもあった、せっかく書いたポップを店長(滝藤賢一)が次々と捨てていくというのも経験しました。

本多 えーっ、厳しい!

長谷川 ドSな店長だったんで「おもんないな」とか言われたり(笑)。

岡山 1枚書くのにどれくらいかかるんですか?

吉川 今だと「ポップは3秒!」って言ってますが、最初はずいぶんかかりましたね。どうしても考えすぎちゃうから。

長谷川 しかも最初は緊張してるから、店長が言う通り言葉も内容も面白くないんですよね。

吉川 長々書いても人は読んでくれないから1?2行に収めて。目に飛び込んでくる言葉をバーンと。

岡山 ドラマでも「Don't think! Feel」と言ってましたが、その通りなんですね。

長谷川 瞬間的に思い浮かんだ言葉が、お客さまの気持ちと一番リンクするんだと思います。

VVM 映画『燃えよドラゴン』の名台詞「Don't think!Feel(考えるな!感じろ)」。この言葉が悩める杉下にヒントを与えます。

長谷川 台本を読みながら面接から初めてのポップ…いろんなことを思い出しました。

本多 天音くんは最初のオーディションでどんなアピールしたかとか覚えてる?

岡山 踊ったことはありますね。

本多 えっ、踊ったの!?

岡山 昔習ってたことがあって。でもその時が最悪だったんで、そこから何もしなくなりました(笑)。

VVM 本多さんは?

本多 僕はもう、ひたすら「お願いしまーす!」って(頭を下げる)。

岡山 いーや、なんかあるでしょう? 今だから言える恥ずかしいアピールとか。

本多 実は1回だけ履歴に「特技:一輪車乗れます」って書いて。でもそこで一切、触れられへんかったんでその後は消しましたね。

岡山 アハハハハ!

本多 でも長谷川さんと同じですよ。なんか引っかかりたいんやけど、やりすぎてしまって引かれるという。

長谷川 いや?、痛いほどわかりますね、その気持ち…(笑)。

岡山 あと第4話。山本さんが店長から500万円を渡されて、1千万円の売り上げを出せっていうのは?

吉川 おこづかいですね。

岡山 !

本多 お、おこづかい…!?

吉川 あ、すみません、予算のことをそう呼ぶんです。

長谷川 「今月はこの予算でやりくりしてね」という。500万円という額はさすがにありませんが。

本多 じゃあ、ドンといくらかお金を渡されて、そこからみなさんの裁量で仕入れをしてくださいと?

長谷川 経理上の数字で処理されるので現金「ドン!」はないですけど。仕入れは本、CD、グッズ…と、部門ごとに各スタッフの裁量に任されてはいます。で、失敗もありつつ鍛えられていって。

本多 目利きさんに育っていって。

岡山 4話では山本さんが「武器コーナー」を作りますが、ああいう変わったものが売れるとかあるんですか?

長谷川 あります。かつて1万円くらいする日本刀の模造刀がなぜか売れまくったことが。

岡山 旅行先で木刀を買っちゃう感覚なんですかね? 後で後悔するパターン(笑)。

本多 そういうわけわからんもんが置いてるのがVVさんの面白いところですよね


POP描きの極意は「Don't think! Feel」

岡山 本多さんなら何を仕入れます? 本多さん"らしい"棚を作るとしたら?

VVM 「棚作り」は第3話のテーマですね。

本多 うーん…なんやろう?

岡山 一輪車?

本多 (笑) でも、それもいいかもなあ。一輪車もきっと強力なファンはいるんやろうし。

長谷川 そう、どんなものでもどこかに必ず一定のファンがいるんです。

本多 でも軽ーい気持ちで仕入れたら、そういう方に怒られそうやし…そもそも一輪車について何も知らんし。となると演劇コーナーかな?

岡山 (笑) それ仕事じゃないですか!

本多 じゃあ自分はどうする?

岡山 僕は…漫画ですかね。漫画好きなんで。

本多 (笑) それフツーのVVの風景やん。

長谷川 その中で自分が好きなタイトルや作家さんをどうプッシュするかでしょうね。僕は楳図かずお先生の大ファンなんですけど、「自分が好きだ!」という気持ちはお客さまに必ず伝わると思うんです。

岡山 僕らの仕事にも通じますよね。

本多 うん。作品なり演じる役なりを好きになって。

VVM VVであればポップなりに気持ちを込めて。

本多 そういうVVさんならではのやり方とかマインドというのは、自然と身に付いたんですか? 先輩たちはみんな「俺の背中を見て盗め」みたいな?

吉川 そうですね。さっきのポップもそうですけど、商談にしてもやり方もよくわからないままどうにかこうにかやってって。

長谷川 そりゃあ予算超えるわって話ですよね(笑)。

吉川 でも99回失敗しても1回成功すればいいっていう、VVのおおらかさに救われました。

本多 でも打率、低っ!(笑)。

長谷川 今では全国350店舗がある程度同じような売れ筋も仕入れていますが、昔はすべて店舗ごとに全部任されていて。それもあって、それぞれの店の個性の違いが出ていたところもあると思います。

吉川 もちろん、今でも自分が仕入れたものは「私はこれが好きだ!」という思いを強くもって、おすすめしています。

VVM ほかにVVについて聞きたいことはありますか?

岡山 じゃあ、じゃあ!

本多 (笑) どうした? 急に前のめりになって。

岡山 店長会議(第7話)というのは本当にあるんですか?

本多 年に1回、全国の店長さんが仮装して一ヵ所に集まるという。

吉川 ありましたね。今ではエリアごとの小規模なものになりましたけど。

長谷川 ちょっと前までは400店舗の店長が一堂に会して、宿を貸し切ってどんちゃん騒ぎを。

本多 (笑)! コスプレは?

吉川 そこまではなくても、例えば広島エリアの店長はみんな広島カープのユニフォームで来るとか。

岡山 ヤバイな?、それ(笑)。

長谷川 みんな勝負服で来ていましたね。これからドラマを見た人はちょっとウソっぽく思うかも知れませんが、ほぼほぼ事実です(笑)。

本多 店内に人が住んでる人(平田満さん演じる謎の男・権藤さん)というのは…?

吉川 さすがに人はないですけど、(名古屋)本店には猫が住んでました。「猫店長」という名前で(※店長のブロマイドが売っていた!)。

岡山 第5話では「万引き」のエピソードがありました。

長谷川 ドラマに出てくるダミーの防犯カメラ。あのエピソードは聞いたことがあります。実際に売れていましたし。

本多 へ?、すごいなVV。というか『ヴィレヴァン!』の台本、ほとんどが実話なんや。

岡山 個性的な店員さんばかりいる中、杉下は唯一の体育会系で。そういうVVでは変り種という人がいるんですか?

長谷川 VV…下北沢店に多いパターンという意味では、場所柄なのか元テレビのAD。あと美容師。なんかしらの仕事をドロップアウトした人と…。

本多 長谷川さんのように通い詰めた生粋のオタ――。

長谷川 いえ、僕も元は小学校の非常勤講師だったんです。

全員 えーっ!

長谷川 僕もドロップアウト組なんですよ(笑)。

吉川 長谷川さんくらい突き抜けた専門性があれば別ですけど、微妙な知識なのであれば「えっ、何これ??」って何でも新鮮に思ってくれる人の方が伸びしろがありますね。

長谷川 どの仕事でもそうだと思いますが、妙なプライドが一番やっかい(笑)。

吉川 杉下くんのように変に知識のない人の方が育つ場合が多いです。

VVM 杉下はケガで野球をあきらめた大学生。彼もある種のドロップアウト組です。

長谷川 そういう意味でまっさらな杉下くんなんかは最高の新人ですね。しかも力仕事が得意だから、僕としてはすごく頼りになります(笑)。

本多 滝藤賢一さんが演じられた川上店長は、知識が飛び抜けてる上に破天荒で、めちゃくちゃ魅力的な人ですけど、店長さんはどんな人が多いんですか? 演じながら「この人なら付いてこう!」と思わせる店長さんやったんですけど。

吉川 昔はたくさんいましたね。私が最初に入ったVVの店長も"魔法の手"を持ってると思ったくらい、作った棚がキラキラ輝いて見えるんです。

本多 へ?。

吉川 天才だなと思ってました。

岡山 その店長さんは何が専門だったんですか?

吉川 スヌーピーです。

岡山 めっちゃ狭い!

吉川 でもご自宅には、それこそスマーフだけで何百体もショーケースに飾られてたり。ある時は、うん十万円のスヌーピーを買ったり。

本多 それはほんまもんですねー。

岡山 ほかのものを並べてもセンスがあるんですか?

吉川 そうなんですよ。しかも売れるんです。

本多 長谷川さんは?

長谷川 川上さんじゃないですけど、しょっちゅう休んだり。でも、ものすごく知識があって。もう辞められた方なんですが、今の自分がどんなにがんばっても抜けないっていう憧れの人はいました。よくも悪くも魅力的な人がたくさんいましたね。

本多 まんま川上店長ですね。聞けば聞くほどリアルやな?、ドラマ。

長谷川 川上店長に限らず、ドラマに出て来るみなさん、思い当たる人が何人かいます。

本多 へ?、お会いしたいな、山本のモデルのスタッフさん。

岡山 男女比はどうなんですか?

吉川 昔はエリア会議とかやっても女子は私一人みたいな感じでしたが、今は女子の方が多いですね。

VVM ちなみにお二人はアルバイトの経験は?

本多 ものすごくしてました。コンビニとか。

岡山 僕もしてました。

本多 ほんまに? してないやろ、天音くんは(笑)。『中学生日記』(NHK名古屋)からドラマに出てるのに。

岡山 してましたよー。ちょいちょい出てたから日雇いのバイとしかしてなかったですけど。

本多 そっか。ちょいちょい出てる分、スケジュールが読めへんから。

岡山 そうですね。仕事が空いてる日に工事現場とかに行って。だからドラマのような和気あいあいとした雰囲気でバイトするっていうあの感じに憧れます。

本多 なんかいいよね?。しかも好きなものとか、共通項も多い人たちが集まって。でもあの楽しい雰囲気がいつまでも続くものじゃないっていう寂しさもあって。

VVM 最近減ってしまったモラトリアム(大人になるまでの執行猶予の期間)が描かれています。本多 ちょっと真面目な話、みなさんの働くモチベーションは? やはり先ほどおっしゃったように推してる商品がお客さんに届いた瞬間みたいなことなんですか?

長谷川 そうですね。VVでは「出会った時が新刊」とよく言うんですけど、何年も前に出てた作品をポップで知ってくれて。「こんな面白い漫画があったんだ!」と思っていただけたら最高ですね。

吉川 そこですよね、やっぱり。それで何年もやれてる。

VVM 残念ながら今の長谷川さんの素敵なエピソードは台本には反映されてなかったですけど(笑)。

長谷川 うーん、残念! もうちょっとがんばらないと。

本多 でも、まだわかりませんから。もしかして続編があるかも知れませんし。その時は長谷川さんの名言を台本に入れてもらって。

岡山 やりたいですね?、『ヴィレヴァン!2』。でも、それにはたくさんのみなさんに見ていただかなきゃならないんで。

本多 ほんま見てほしいです。青春群像劇としてもお仕事ドラマとしても見られる、面白いものになっていますので。

岡山 みなさんぜひぜひ、ご覧ください!

長谷川吉川 必ず見ます! 本日はありがとうございました!!

最初から読む

岡山天音さん

1994年6月17日生まれ。東京都出身。2009年に『中学生日記』で俳優デビュー。
2017年公開の主演映画『ポエトリーエンジェル』で、高崎映画祭最優秀新進男優賞を受賞。
同年放送のNHK連続テレビ小説『ひよっこ』で売れない漫画家役を好演。
近作は、映画『帝一の國』『おじいちゃん、死んじゃったって』『愛の病』『銃』、ドラマ『平成物語』(フジテレビ系)、『I"s』(スカパー!)、『デザイナー 渋井直人の休日』(テレビ東京)など。7月に主演舞台『ビビを見た!』を控える。


本多力さん

1979年6月12日生まれ。京都府出身。立命館大学在学中の
1999年から劇団「ヨーロッパ企画」に参加。以降全ての作品に出演。
主な出演作品は映画『バクマン。』、『しあわせのパン』、『サマータイムマシン・ブルース』ほか、ドラマ『家売るオンナの逆襲』、『チア☆ダン』、『トットちゃん! 』、『闇金ウシジマくんseason3』、『真田丸』、『コドモ警察』、舞台『muro式.』、はえぎわ「ライフスタイル体操第一」がある。


本記事はVVmagazine vol.59に掲載されたものの転載です。

VVmagazine vol.59はコチラ

関連記事

もっと見る