ヒマつぶし情報
2018.09.12
HONEBONE『ナマリ』発売記念コラム(前編)『ナマリ』座談会

高円寺生まれ高円寺育ちのふたりによるフォークデュオ・HONEBONE
EMILY(以下E):ヴィレッジヴァンガード公式サイトをご覧の皆さん、初めまして。男女フォークデュオ・HONEBONEのヴォーカルEMILY(エミリ)です。高円寺生まれ高円寺育ちの女です。好きなお店はヴィレヴァン高円寺店さんです。
KAWAGUCHI(以下K):いきなり媚び売ったな。HONEBONEのギターのKAWAGUCHI(カワグチ)です。同じく高円寺生まれ高円寺育ちの男です。
E:この度、8/22に『ナマリ』というミニアルバムをリリースしました。元々は自分たちのライブ会場限定商品だったのですが、この度ヴィレヴァンさんのサイトでも取り扱っていただけることになりまして。おまけにコラムまで書かせてもらえるということで、隙あらば露出していきたいインディーズバンドの私たちにとっては、大変ありがたいです。
K:コラムに関しては、ミニアルバムの話と、その他なんかカルチャー的な話を盛り込んでとのことで、二人で会議をしたんですが…あまりにも話がとっ散らかって、まとまる気がしなかったので、その会議の録音をそのまま文字にすることにしました。
E:とりあえず伝えたいのは、私たちのライブはMCが6割強あって大分明るい感じなんですが、曲は暗いんです。ただその中で今回の『ナマリ』はスカッとした爽快さもあったりするミニアルバムなので、ぜひ聴いてください!ということだけです。
K:YouTubeにダイジェスト動画もあるので、気に入ったら是非買ってください。ジャケットもかっこいいです。
E:よし、これで大丈夫だな。
K:OK。言うべきことは言った。ここから先は会議の記録です。言わなくていいことばっかり言っているので、本当に暇な方は読んでください。
E:『ナマリ』を買ってないあなたは、とりあえず買ってから読め!
とっちらかった会議、開始。
(某日、杉並区高円寺・HONEBONE行きつけの韓国料理店にて)
K:ヴィレヴァンさんのHPにコラムを書かせてもらえるらしいんだけど、どうする?
E:まあ、まずはアルバムの話だよな。
K:売りたいもんな。
E:売りたいなー。売れたい。
K:では、そもそもの企画の始まりから思い出そう。
E:夏に出すってのもあったし、個人的には「ドクター (MV ver.)」を早く音源にしてやりたい、という気持ちでいっぱいだった。だから暑苦しくなく、コンパクトにミニアルバムで行こう!ってなったんだったよね。
K:あんま覚えてないな…
E:はあ?てめえは何してたんだよ。
K:とにかく、気軽なリリースをしたかったんだよな。
E:そうそう、このリリースが重く捉えられすぎても困るし、自分たち的にも今後のフルアルバムへのジャンプ台的なつもりだったよね。今までの自分ららしさは見失わないように、けど少しだけ新しい要素も取り入れて、ってテンションだったな。あたしゃ真面目か。
K:よく覚えてるな。
E:てめえは何してたんだっつうの。
とりあえず、『ナマリ』全曲レビューします。
K:一曲ずついこう。「ナマリ」から。
E:これは、ありがとうカワグチ!って感じだね。この曲は、カワグチがメインで作った曲なんだけど、私の胃の中の鉛について、なかなか表現できる曲ができず、困ってた時にカワグチが代弁してくれた!曲聴いて元気出て、便秘が治り出したし。代弁してもらって大便したわけよ。
K:元は、地味で渋い感じの曲だと思ってたんだけど、ボーカルディレクションのさいとうりょうじさんのお陰もあって華やかになりましたね。
E:確かに!あとは、うちらがハマっている長渕剛さんの「Black Train」の影響もろ受けまくりだよね。なんかさ、「Black Train」聴いて、本当に人を元気にする音楽ってあるんだなーって思ったよ。
K:確かに長渕さんには励まされるけど、20代女子には珍しいタイプだと思うな…。
E:いやいや。「金に群がるゾンビ」だなんて歌詞、普通思いつく?
(このあと、長渕さんについて15分ほど語り合う)
・・・・・・
K:『ナマリ』関係なくなっちゃった。次!「背中をみせてくれ」。
E:これはね、最初、「ナマリ」と同じような歌詞の内容になっちゃって我ながら「うぜえー!芸がねぇー!」って思ってたらカワグチがこれまた機転効かせて「こんなんにしたらどう?」ってアドバイスくれたんだよね…おい、ちょっと待てよ、ここまでだけ聞いてると私今回相当ポンコツじゃね?
K:ポンコツ感を増すようで悪いが、アドバイスどころか全て書き換えたんだよ。
E:それを濁して言ったのにてめーって奴は。でも本当に結果、大満足。この曲とどう仲良くしていったらいいか迷ってたからさ。歌詞にもあるけど、人の背中を押せるような曲になって、すごく気に入った。これを書いたことで、HONEBONE自体次のステップに行けた気がしたよ。HONEBONEだって人の背中押すよ!突き落とすだけじゃなくて!的な。
K:曲にパワーがあるから、パッと聴いてひっかかるフックになりましたね。あと僕はトレイラー映像がお気に入りです。仲よさそうで好感もてる。きっといい人たちなんだろうなー、って。
E:偽りのトレーラー動画。
K:本当はめちゃ不機嫌だったもんな。「暑くない?」とか「ジュース買ってこい」とか。
E:私の背中を崖の下まで押すのはやめろ。
K:うまい!オチがついたとこで次、「いっそのこと」。
E:これはね、3rd Album『船出』あたりから聴いてくれてる人は分かると思うけど、私の周りにも大変な思いをしていらっしゃる方がたくさんいるわけよ。で、馬鹿みたいに敏感な私はそういう場面を見たら、曲にしないとゲロ吐いちゃいそうでさ。でも、本当に悲しい出来事に直面した時に私には歌詞を書いたりそれを歌える場所があってよかったな、って思うのね。じゃなきゃ、自分の中でどう処理していいかわからなかった。
K:そういえばこの曲は『静かにしろ』(2017年11月発売の4th Album)で一旦ボツになったじゃん。
E:元々「いっそのこと消えてくれないか」っていう歌詞を、「いっそのこと死んでくれないか」にしてたんだよね。だけどデモを聴いたあるスタッフの奥様が「これは聴きたくない」って言ったらしくて。その方はうちらのライブも見てすごく気に入って下さってたみたいなのに、そういう人を不快にさせる曲はやるべきじゃないね、ってなって変えたんだよね。これぞ裏話!
K:結果良かったと思います。曲展開も色々迷った挙句、「アカペラにしよう」と思いついた時に「勝った!」と思ったな。何に勝ったかわからないけど。
E:曲に対してだよな。
K:アカペラ緊張する?
E:んー、この曲なら大丈夫かなあ…
K:自分を手嶌葵さんだと思え。
E:まさにそう思ってた!
K:「ひっそのこと」 って歌え。
E:そこまで手嶌さんに寄せねえよ!
K:じゃあ次、「ドクター」
E:これはもう、完成!!!って感じ。感無量。
K:すげえ覚えてるのが、まず、「ドクター」はHONEBONEっていう2人組でやるにあたって初めての曲でした。
E:あ!そうなのか。
(EMILY、ここでトイレへいって帰ってくる)
K:「ここでEMILYウンコに行く」って書こうぜ。
E:いうな!おしっこの可能性をなぜ排除する!
K:どうせウンコだろ。
E:まあ、「ドクター」に話を戻すと、初めての曲ってのは覚えてないや。
K:2人での初ライブの2日前に「手紙」って曲と、「ドクター」を一緒にもってったのよ。そんでどちらもEMILYから痛烈なディスをくらった。「サビなくね?」とか。
E:それはなんとなく覚えてる。
K:でも、もうライブが迫ってたからやるしかなかったのよ
E:昔、カワグチさんの曲に対していつも思ってたのが「どこがサビなんだ?」でした。
K:今お経みたいなラップ聴いてるやつがうるせえな。
E:いつかフィーチャリングで売れてるラッパー入れたいわ。
K:おれはいつか、feat.Diggy-mo’やりたいな。
E:それはヤバイね。絶対にやばいね。
K:泣いちゃう。
E:それは目標にしておこうよ。私は吉井和哉さんに「ドクター」をカバーしてもらいたい。
K:まあ「ドクター」は確実に吉井さんのソロの影響がデカいもんな。長渕さんで始まり吉井さんに終わるミニアルバム、と。オッサンばっかやん!
E:オッサンがタイプなんで…。ファザコンなのかもしれねえな。
(VV編集スタッフ)
・・・HONEBONEさんすみません。あまりに長いんで前後編にさせていただきます。
ということで、前編はここまで!
後編はカルチャー的な内容、「スカッとする映画特集」です!

アメリカ×日本のハーフEMILY(ヴォーカル)と日本人KAWAGUCHI(ギター)の男女J-POP/フォークデュオ。
ライブでは『目標は綾小路きみまろさん』を掲げ、『ギター漫談』とも評されるEMILYのMC、そして地味な男ながら『EMILYちゃんより目を引く』と言われがちなKAWAGUCHIの顔面パフォーマンスが見どころ。
音楽以外でも、フォロワー1.5万人を超えるEMILYのInstagram(@emily_honebone)が話題。人気TVアニメソングのMV出演やコスメブランドのCM、TOYOTAのWeb広告等のモデル業をこなし、幅広い世代から支持を受けている。
2018年には笑福亭鶴瓶と上柳昌彦らが司会を務める「お気に入りライブ」にも単独ゲスト出演。
TOUR 2018『お命頂戴 お金頂戴』
2018/11/03(土・祝) 愛知・名古屋 sunset BLUE
2018/11/04(日) 大阪・アメリカ村BEYOND
2018/11/18(日) 東京・渋谷TSUTAYA O-nest