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ヒマつぶし情報

2018.08.01

或る音楽と同じ名前の映画3選!!

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子というのは父から50%、母から50%の遺伝子でできているらしい。ではもし、母の情報を破壊して父の遺伝子のみを持つ子が生まれたら、それは父親と同じ人間。

つまりクローンではないだろうか。

実存したサイコドクター、ヨーゼフ・メンゲレの狂った計画が恐ろしい。

優れた遺伝子を持つ血を絶やしたくない気持ちはわからなくもないし、両親のいい所を受け継いだ子孫を見ると関心してしまう。しかしメンゲレはやりすぎた。人が老いて死ぬという一つの流れも美しいことなのに。

『ブラジルから来た少年』

1978年イギリス/監督:フランクリン・J・シャフナー/主演:ローレンス・オリヴィエほか/東北新社


三船敏郎はカンのいい人だったんだろう。表現が早いと黒澤明が話したという。野性的な目つきが印象的な松永と口は悪いが言動の端ばしにやさしさを感じさせる医師、真田の人間ドラマ。酒場のダンスシーンは木暮実千代の美しさ、笠置シヅ子のダイナミックな歌、プレスリーのような動きをする三船の腰つきのいやらしさで混沌とした名シーンとなっている。監督は戦後の混乱する時勢のなかで、若者がゴロツキを目指さないようにとこの映画を撮ったらしいが、これでは逆効果だ。

『酔いどれ天使』

1948年日本/監督:黒沢明 主演:志村喬ほか/東宝

この映画以降のロシアで、大勢の血が流れるという史実を頭に入れてから観てほしい。心の拠り所である「家」を守るため、スパイとして10年ものつらい日々を重ねてきたドミトリが帰ってきた。かつての恋人との再会に戸惑うマルーシャと、革命の英雄でありマルーシャの夫となったコトフ大佐。三人が不穏な空気を隠しながら「家」を舞台に失われた歳月を埋めてゆく。天使のような娘・ナージャの無邪気な存在が、物語の哀れさをよりいっそう際立たせていく。


『太陽に灼かれて』

1994年ロシア、フランス/監督:ニキータ・ミハルコフ/主演:オレグ・メンシコフほか/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


志岐きよ(32)福岡県在住/イオンモール八幡東店店長

①The Pop Groupの一曲『The Boys From Brazil』②The Poguesはしばしばこう呼ばれる、③同名のメタルバンド。一見無関係な3つを関連づけることをV.Vでは編集すると言います。


※プロフィールは雑誌掲載当時のものです。

『東京グラフィティ』#136(2016年2月号)掲載

東京グラフィティ

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