ヒマつぶし情報
2017.12.05
【コラム】なんとなーく“死んだ魚”をつくってみたら、 まさかの10万いいね獲得ってなにごと!?~ぶっちゃけ、がっぽり稼げました?~
現代のシンデレラストーリーってこういうことね!

「死んだ魚のビーズ刺繍です」
という言葉とともに投稿された1枚の画像が、今めっちゃくちゃバズってるのをご存知ですか。
発信源はアクセサリー作家のモリアズミさん。
普段は定規などを使った「理系アクセサリー」を展開しているのですが、息抜きにつくったビーズ刺繍の「死んだ魚」がまさかまさかの10万いいねを獲得。ビーズ刺繍とは思えないリアルさと完成度の高さが人気をび、作品を〝セリ〞に出せば速攻完売。たったひとつのツイートで一気に知名度をあげたなんとも強運なお方なのです。そんな現代のシンデレラガールに「死んだ魚」の真相を聞いてきましたーー!
まずは、なんでビーズ刺 繍で「死んだ魚」をつくろう と思ったんですか?
モリアズミ:普段アクセサリーをつくっているんですが、息抜きがてら違うテイストのものをつくってみようと思ったのがきっかけです。最初は趣味としてやっていたんですけど、なんとなくTwitterにあげてみたら反響が大きすぎて(笑)。あんなに(いいねの数が)いくとは思わなかったですよ…
稀に見るバズり方ですよ ね(笑)。「死んだ魚」のモチ ーフもなかなかの衝撃でした。
モリアズミ:モチーフとしては昔からやってみたいと思っていたんです。パーツ屋さんでビーズを見ているときにビーズの輝きが魚の鱗に見えてきて、1年前からやってみたいとは思っていたんですけどずっと放置をしていて。本当に何気ない気持ちでやりました。
最初につくった作品があ のバズった魚ですか?
モリアズミ:そうですね。
画像を拡大しないとビー ズとわからないくらい完成度 が高くて、色のグラデーション もリアルで…さぞかし時間が かかったんじゃないですか?
モリアズミ:最初につくった魚がいちばん大きくて10㎝ぐらいなんですが…
え、10㎝!? でかい…! !
モリアズミ:らに色とか悩んだり、手慣れない作業もあったので、トータル15時間くらいですかね…
15時間!?!?すごい…でもあの完成度なら納得です…。
モリアズミ:最初のものだったんで、やり方に戸惑うところもあり、どれくらいの時間がかかるかもわからず、いい意味でも自由につくることができました。今はこれだけのビーズを使うとこれだけ時間がかかるなとわかってしまったところもあるので、今サイズはだいたい7㎝くらい。5〜6時間でつくれますよ
とはいえ大変な作業ですね。リアルな作品をつくるために大切にしていることはありますか?
モリアズミ:写真をよく見ることですかね。使う色は慎重に選びますし、この色が使いたい!ってときに手元になかったりするのでもどかしいです。全てシードビーズという丸いビーズだけを使っていて、『死んだ魚』シリーズは1種類につきだいたい5〜6色、エビは3色くらいを使い分けています。
ビーズ刺繍は習っていた んですか?
モリアズミ:習っていないです。ビーズ刺繍の作家さんの作品を見て、かわいいなと思ってはいたんですけど習わずに独学でやり
ました。習いたいと思っているんですけどね。
す、すごい。ちなみに、ひとつおいくらで販売されているんですか?
モリアズミ:7㎝サイズのものは6000円前後で販売していました。今は反響のおかげで委託販売してほしいとかポップアップショップに置かないかとか、いろいろお話をいただいているので、今後もっと価格はあげると思います。
…そしたらやっぱり結構稼げるんじゃないですか?(失礼)
モリアズミ:いやいやいや(笑)。今は制作時間での計算しかしていないくらいなので、実際きついですよ(笑)。ありがたいことに反響をたくさんいただいてサービス価格としてお試しで販売していたので。このまま6000円くらいで売り続けて行ったら、私はあの…死ぬと思います(笑)

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失礼いたしました(笑)。今はどちらで販売されているんですか?
モリアズミ:今年は東京ビッグサイトで行われる『デザインフェスタ』(すでに終了)と、11月27日(月)〜12月10日(日)に『マーチエーキュート神田万世橋』で販売します。なので、ビーズ刺繍はWEBでの販売は今年しばらくお休みします。お店に置くものをストックしないといけないので(汗)
そういえば、アクセサリー作家になろうと思ったきっかけは?
モリアズミ:もともとアクセサリーをつくる学校に通っていたので、卒業後ブランドを立ち上げた感じです。学生のころから『理系アクセサリー』をつくっていたので、JISSもその延長線上ですね。以前ヴィレヴァンさんでも店舗販売を一時期やらせてもらっていました!
もともとものづくりがお好きだったんですね。では最後に今後の目標をどうぞ!
モリアズミ:なんですかね〜。あんまり考えてはいないですけど…もっといろんなことをできるようになりたいなって。ビーズ刺繍という違う窓口を見つけて、それでちょっとずつ有名になれている気もするので。前までは『理系アクセサリー』をつくらなきゃいけないって思っていたんですけど、ビーズ刺繍をつくってからはそういう気持ちも吹っ切れたので、もっと楽につくろうと思っています(笑)。あんまり気にしなくてよくなった今は、以前よりも楽しんでできていますね!

1991年7月29日生まれ。神奈川県出身。
ヒコ・みづのジュエリーカレッジ卒業後、自身のブランド「JISS」を立ち上げる。ブランド名は最初に制作した定規バングルについていたJISマークが由来。
記事元
本記事は、ヴィレッジヴァンガード公式フリーペーパーVVMagazine vol.41で読むことができます。