ヒマつぶし情報
2022.03.10
【キタコレ!】伊藤桃連載vol.28 巨大猫登場!?鉄道模型が楽しめる「ジオラマ食堂」
わーゴジラだー!!
ではなく…猫…にゃじらだー!!!
まるで怪獣映画のようなこの1シーン。
これはもちろん実際の街ではなく、鉄道模型が走るジオラマです。
今回お邪魔したのは大阪の寺田町駅にあるジオラマ食堂「てつどうかん」。
駅からはあるいて3分ほどで、特急くろしおから覗く猫ちゃんが目印です。
店内に入店すると、まずは猫さんがお出迎えしてくれました。
鉄道なのにネコ?と思われる方もいると思いますが、実はこれには深イイ理由が。
もともとはこのお店は、鉄道ジオラマと食事を楽しめる「ジオラマ食堂」としてオープンしました。
実はマスターは大の鉄道好きではありますが、猫は得意ではなかったそう。ですが、ひょんなことから瀕死状態に陥っていた子猫を保護することになりました。すると、その子猫の鳴き声を聞きつけた母猫や兄弟が店頭に集まるように。「家族みんなで過ごさせてあげたい」、その気持ちでマスターは家族全員を引き取ることを決意したそうです。
時は2020年、コロナ禍。ただでさえ経営打撃をうけていたのに、その心意気は本当に尊敬です。いつしか育てていくうちに家族として愛情も芽生えていき…、そして奇跡が起きました。
猫たちを広いスペースで過ごさせてあげたいとジオラマのある部屋で過ごさせていたところ、そこは猫ちゃん。オモチャだと思い壊してしまいました。
その様子をSNSにあげたところ…
まるで怪獣映画のよう!?と大人気に。まさに猫の恩返し。
現在は、その猫が戯れている様子も見てほしいと、ジオラマと猫どちらも楽しめる食堂になったのです。
お店はランチ・ティー・そして団らんタイムの3部制。
私が訪れたのはランチタイム。2時間たっぷり猫ちゃんと触れ合えて、選べる定食、ドリンク、さらに猫ちゃんのポストカードのおみやげまでついて2,200円ととってもリーズナブルです。
私が選んだのはさくさく、ボリュームたっぷりの唐揚げ定食。
猫ちゃんに囲まれながらのランチは猫好きには至福の時間でした。
お昼代わりに、お客さんも猫ちゃんたちにおやつをあげられます。
もちろん、世代や体質などに考慮してバランスをみておやつを調整しているそう。
そして驚くは、猫ちゃんたちの人懐っこさ!
猫カフェの猫って人慣れしてクールなイメージがあったのですが、ここの猫ちゃんたちは本気で遊び、かまってくれて、それでいて自由。だっこやお触りも、サラお母さん以外はOKです。マスターも通称“猫じい”と呼ばれるようになったのですが、常に猫ちゃんに愛情をもって接しているのが伝わってきて、「猫じぃのお家にお邪魔している」という居心地のよさがありました。
もちろん、鉄道ファンの猫じぃやスタッフさんによる一つ一つ想いのこもった手造りのジオラマも見逃せない。
自分で鉄道模型を持っていくと走らせることもできます。そして、猫さんに戯れてもらうこともできます。猫さんが真剣になって追いかけてくれているとそれはそれでほのぼの…。
てしっと触ることはハグというそう。
私のキハ40もしっかりハグしてもらいました。
猫の恩返しに、恩返し。
こうして人気になったお店ですが、猫じぃはさらに新たな道に進みます。
それは、保護猫の里親探し。
時間内に2階に移動もできるのですが、そこにはたくさんの猫ちゃんたちがいました。2階にいる猫ちゃんたちのほとんどが殺処分逃れや、様々な状況から保護を依頼された猫ちゃんたち。
無邪気に遊んでいる姿からは決して想像できませんが、もしかしたらこの命が人間の都合で失われていたかもしれないと思うと、とても悲しくなります。でも、だからこそ、こうして猫じぃが救ってくれてよかった。
この日もこのカフェをきっかけに“家族”をみつけた猫ちゃんが、新しいお家に行くお話をしていました。
現在、まだまだコロナ禍で行くことが難しい方も、この「てつどうかん」は頻繁にYouTubeやインスタグラムで生配信をしているので、ぜひその様子を除いてみてはいかがでしょうか。
鉄道が好きな人も、猫が好きな人も、なんだか暖かい気持ちになれること、間違いなしです!
今回の探索人
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