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ヒマつぶし情報

2024.04.11

【キタコレ!】伊藤桃連載vol.47 特急「やくも」40年ぶりの新車に乗ってみた

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ピカピカとしたブロンズ色の車体には雲をあしらった可愛らしいロゴ。

真新しいのは当たり前、この273系は今年の春、4月6日にデビューしたばかり。

こちらは、岡山駅と出雲市駅を伯備線、山陰本線を通って結ぶ特急「やくも」の新車です。

沿線駅の駅名標はロゴをあしらったものに一新されて…

駅構内もお祝いムードであふれていました。期待の大きさがうかがい知れますが、それもそのはず。なんと、この特急「やくも」の40年ぶりの新車なのです。

今回はJR西日本さんにご招待いただき、鳥取県米子駅から出雲市駅までに試乗会に参加してまいりました!

ホームにはすでに乗り場案内も施されていました。

初めての車両に心躍る瞬間です。

行先表示にもロゴが入っていました。ちなみにこれ、歴代の特急「やくも」のロゴに変わるときもあるそう。

さて、多くの方に見送られながら出発進行!さっそく聞こえてきた車内チャイムはなんだか聞き覚えのあるメロディ…。この新しい特急「やくも」の車内チャイムは、人気バンドの「Official髭男dism」さんの楽曲を使用しており、出雲市方面では『I LOVE…』、岡山方面では『Pretender』が流れます。実は「Official髭男dism」さんは、山陰発のバンドなのです。

それでは早速車内へ!3種類ある座席からまずは、普通車をご案内いたします。

普通席は自然豊かな沿線の山々をイメージした緑色がベース。座席間隔は、新幹線と同じでゆったりと座ることが出来ます。枕の高さを変えられたり、全席にコンセントがついていたりと設備もまるで新幹線の座席。

こちらも乗り心地良いですが…

グリーン席はさらにふかふかで、フットレスト付きと抜群です。こちらは新幹線のグリーン車と同じ席間隔でさらにゆったり。明るい黄色ベースの座席に心華やぎます。この席には富と長寿の象徴とされる亀の甲羅をイメージした「積石亀甲」模様があしらわれているそう。

ちなみに普通席は、神事にも使われ、魔よけの意味も込められた「麻の葉」柄。どちらもめでたい意味合いで、出雲詣でにも使われる車両にぴったりです。

そしてお次にご紹介するセミコンパートメント席が、この新型「やくも」の特徴の一つ。2名掛けと、3~4名で使える4名掛けの席、そして雲を模したテーブルにライトがお洒落な席ですが…

こちらはフルフラットにしてのんびり旅をすることが出来るのです!足を延ばしてのびのび…これはいい。

 JR西日本の方に伺ったところ、この新型「やくも」はご家族連れの方にも利用していただければ…とのことで、お子さん連れにもありがたいフルフラット席を取り入れたそう。

さらにこのセミコンパートメント席のすぐ近くには荷物置き場もあります。これも何かと荷物が多くなりがちなお子様連れの方も使いやすいように、ベビーカーを置いたりちょっとしたものを置いてすぐ取り出せたりするように設置したそうです。

嬉しいことに、このセミコンパートメント席は普通席と同じ料金で利用できます。

他にも、おむつ替えにも便利ですし、体調が悪い時にも利用しやすい、だれでも個室として使える多目的室を新設置。

バリアフリーのお手洗いや、車内には車いすスペースもあります。

そして、お子さんがぐずってしまった時にデッキであやしつけることが出来るスペースがないよね…という観点から、デッキにはフリースペースも出来ました。ちなみに多目的室とフリースペースには暖房のスイッチもあります。

ラックには沿線の美麗な写真集が。今後は絵本を置くことなども検討しているそう。お子さん連れじゃなくても、急な電話の時などにこういったスペースがあるのは助かります。

実はこの車両のデザインを手がけた川西康之さんも子育て世代だそう。だからこそ、こういった痒いところに手が届く設備がそろったのではないでしょうか。

はてさて、洗面所はなんだか“映え”な明るい雰囲気だったのですが、今までの特急「やくも」にあったエチケット袋はありませんでした。この新型「やくも」のもう一つの特徴は乗り心地改善。なんと23%も乗り物酔い指数が向上しました。

カーブが多い伯備線を、高速で駆け抜ける特急「やくも」。今までは遠心力をもとに車体を傾けて走っていたのですが、そうなると揺れ幅が大きくなり乗り物酔いしてしまう方が多かったのです。今回は、「車上型の制御付き自然振り子方式」を採用して、要はさらに精密に、最小限の傾斜で進めるので乗り心地が改善しました。

時間がたつのはあっという間。米子駅から出雲市駅間で私が一番大好きな車窓、宍道湖の姿が見えてきました。この特急「やくも」では、伯備線内では山景色と高梁川、そして次第に雄大な伯耆大山を望む様に変わり、山陰本線では湖の景色と、大きな窓で自然豊かな車窓も楽しめます。

「まるで我が家」がテーマの新型「やくも」273系。

西日本の旅がさらに楽しくなること間違いなしの新型車両で、“新しい旅”行ってみてはいかがでしょうか。

今回の探索人

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