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ヒマつぶし情報

2020.12.02

「『暗黒青春時代』を過ごした人たちは、心の広い仲間です!」 ニコ動、踊ってみた、歌い手、アニメ…。 森川葵の青春を支えた“サブカル”って?【VVmagazine vol.75】

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ヴィレヴァンを舞台にヘンテコな店員たちが繰り広げる青春群青劇『ヴィレヴァン! 名古屋が生んだ奇跡のギリギリな物語』。昨年5月より東海3県で放送していた本作が、今年なんと第二弾となるドラマ『ヴィレヴァン!2〜七人のお侍編〜』、さらには映画『リトル・ サブカル・ウォーズ〜ヴィレヴァン!の逆襲〜』の公開が決定。ドラマ&映画の撮影ウィークを走り抜けていただいたキャストさんに感謝の気持ちを伝えたいということで、今回は文学を愛する小松リサを演じた森川葵さんに会いに行ってきました。事前の情報では、アニメ好きと聞いていたものの、話を聞いていると、そのオタクっぷりはかなりのものだということが判明しました…!




――まずは、撮影お疲れさまでした! うわさではかな〜りタイトなスケジュールだったそうで…。

「ありがとうございます! 撮影途中に、プルダックポックンミョンっていうラーメンとか、トッポギ、あとはビスケットを自分用のおやつとして買って、ハードな撮影を乗り切りました(笑)」


――ありがとうございます(涙)。ドラマ『ヴィレヴァン!2〜七人のお侍編〜』はイオンモール内のヴィレヴァンで、常識やコンプライアンスなどの敵と闘う物語。また、映画『リトル・ サブカル・ウォーズ〜ヴィレヴァン!の逆襲〜』はサブカルの消滅が進み、人々が監視&コントロールされた世界でサブカルを取り戻すSFもの。改めて、サブカルってなんなのかを考えさせられる物語でした。

「ん〜、サブカルってなんなんでしょうね…。私が好きなゲームも漫画もアニメもメインといえばメインで。そういったカルチャーって今やオタクだけのものでもないし。サブカルの“サブ”の基準が難しくなりましたよね」


――私も正直わからないです。でも無くなってほしくはないな〜と。

「確かに、サブカルが無くなってしまったら、困る人が本当にたくさんいると思うんですよ。“サブ”カルチャーといえど、その歴史が“メイン”と差がなくなるまであり続けたということは、本当にたくさんの人が好きなものであるということだから。『リトル・ サブカル・ウォーズ〜ヴィレヴァン!の逆襲〜』のように、カルチャーが失われてしまう世界だったら、どうなってしまうんだろうって」


――もし、森川さんが映画の世界に行ったとして、失われて困るものはなんですか?

「アニメですね。人間疲れしちゃったなとかそういうときに、別の空間に連れて行ってくれて、現実逃避ができるのが好きで、昔からよく観ていました」


――アニメ好きになったきっかけはあったんですか?

「昔、お兄ちゃんからお下がりでもらった携帯に、『涼宮ハルヒの憂鬱』のオープニングと『エヴァンゲリオン』の動画が入っていて、すごい! なにこれ! ってところから好きになりましたね。『涼宮ハルヒの憂鬱』を観て、『けいおん!』に行き…、そこからズブズブと(笑)」


――それは完全にアニメにハマる流れですよ…、名作中の名作!

「中学2年生のころは、ニコニコ動画もすごい観てました。あの頃は、『【東方】Bad Apple!! PV【影絵】』(2009年10月27日投稿)が常に1位にランクインしている頃で。他にも踊ってみたとか歌ってみたとかは、結構漁って観てましたね〜。寝下呂企画(歌い手・ふぁねるとgeroのコンビ企画)とかしゃむおんくんもすごい好きでした」


――着々と“サブカルに浸食”されてたんですね。

「でも、当時はわかってくれる人がいなくて、友達に共有はできなかったです…。そういうカルチャーをわかってくれる人とは一緒にいれたけど、それ以外の友達とは絶対に会話のネタとしては話せない。ニコ動観てるなんて言ったら、『あいつネットでニコ動とか観てるらしいよ…だせぇ…隠キャじゃん…』とか言われてしまう空気感がちょっとあって」


――あ〜(察し)

「今はこうやって時代とともに、そういうカルチャーも主流になって、『あの頃はそういう時代だったよね』〜って言えるようになりましたけど、これが7年前だったら言えてなかったかも…。歌い手さんも今はレーベルからCDを出して、何かの作品の主題歌になったりしていますけど、当時は歌い手さんが顔を出したりすることは絶対なかったですからね!」


――本当変わりましたね〜。

「今だと、アニメに詳しいとヒーローみたいですもんね。私はアニメが好きなんですというと、女の子たちが話を聞きにきてくれるような」


――じゃあ、もし森川さんがヴィレヴァンのスタッフとなって、自分で棚を作るとしたら、やっぱりアニメの棚を作りたいですか?

「ん〜、元歌ってみた勢の棚を作りたいですね。少年Tくん(のちの佐香智久)とかハチさん(のちの米津玄師)とか。私のあんまり明るくなかった過去が蘇るな〜っていう棚を作りたいような、作りたくないような(笑)。で、POPには『暗黒青春時代』と書きたい!!(笑)」


――めちゃくちゃ強烈な6文字!!(笑)

「『暗黒青春時代』はすごい前向きな言葉だと思っていて(笑)、もしも小さいころから全国的に有名なカルチャーだけを好きで生きていたら、サブカルに対して『え、なにそれ?』って引いちゃう耐性ができていたかもしれない。でも、私が中学生のときに、『え?なにそれ?』って言われるような趣味を持っていたからこそ、誰の趣味に対しても、いいね! 気になるそれ! って言えるんです。だから私のように自分の好きなことを周りに言えなかったとしても大丈夫。『暗黒青春時代』を過ごした人たちは、心の広い仲間ですから!!(笑)」

【プロフィール】

1995年生まれ。2019年5月放送のテレビドラマ『ヴィレヴァン! 名古屋が生んだ奇跡のギリギリな物語』では、村上春樹やカズオ・イシグロを敬愛する文学少女の小松リサを演じた。よく観る動画は、ゲームの紹介、新作アニメの予告、ドキュメンタリー。観返したい動画は、『氷菓』『新世界より』『ツバサ・クロニクル』『ちょびっツ』。


インスタグラム:aoi_morikawa0617

YouTubeチャンネル「葵のおたく」

ヘアメイク:石川奈緒記、スタイリスト:平田雅子

ドレス ¥150,000 ニット¥57,000/ともにM MISSONI(三喜商事)、ブーツ¥138,000/JIMMY CHOO、ピアス¥75,000 右手人差し指のリング¥27,000 中指のリング¥70,000 左手人差し指のリング¥27,000/すべてALIITA(パラグラフ)

本記事はVVmagazine vol.75に掲載されたものの転載です。

VVmagazine vol.75はこちら

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