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ヒマつぶし情報

2019.08.19

【VVmagazine】人気YouTuber&芸人のカジサックさんが教えてくれた!

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このインタビューは2019年6月25日発行VVマガジンvol60に掲載された記事の転載です。

何かを始める時は『背伸び禁止』

『キングコング』。このお笑いコンビの認識の仕方は、世代によって様々ではないだろうか。

例えば40代の記者からすれば、言わずと知れた実力派のコンビ。

が、10~20代の人たちからすると"絵本作家"の西野亮廣さん、そして、"YouTuber"としての『カジサック』としては認識しているが、このお二人がコンビだということを知らない人も多いという、おじさんとしては驚愕な事態が起きている! そんな、梶原雄太さん…いや、今回は、カジサックさんとしてお話を聞いてきた!!


──カジサックさんとしてのインタビューではありますが、まずは梶原さんがお笑い芸人になろうと思ったきっかけを、教えてください。

「本当に最初の最初は、親の都合で小学校の時に転校したんですけど、自己紹介の時に何かせなと思って『よろしくお願いします』とお辞儀をして、顔を上げた時に面白い顔をしてみたんです。そしたら、それがめっちゃウケまして。今思うと、それが快感だったことが最初のきっかけだったんやなあ~と」

──へえー! そんな少年時代からお笑い一直線だったわけですか?

「いや、人を笑わすことは好きだったんですが、僕、ずっとサッカーをやっていて、小学生時代に大阪代表に選ばれたこともあり、プロサッカー選手になりたかったんです。で、中学に上がって大阪中の上手い人が集まるクラブチームに入ったのですが、そこには後々プロになった人たちもいて、死ぬほど大きな壁にブチ当たりまして。中2くらいの時には、これは無理だと見切りをつけて『じゃあ僕はお笑いのプロになろう』と決めたんです。そこから、高校を卒業して吉本興業の芸人養成学校であるNSCに入り、相方と知り合いました」

──キングコングと言えば、テレビ番組『はねるのトびら』のレギュラーや、『M-1グランプリ』に若手のころから決勝進出したりと、トントン拍子にスターダムにのし上がったイメージがあります。

「確かに売れたのは早かったです。でも、10年以上続いた『はねるのトびら』が終わった後に『今後、どうしよう。何しよう?』という葛藤はずっとありました。『僕の代わりになる芸人はいくらでもいる』とも思っていましたし。正直、普通にメシは食えていたんですけど、芸人を辞めようとも思ってましたよ」

── えっ! そうなんですか!?

「そんな時に、たまたま出たイベントで、シークレットゲストとしてYouTuberのフィッシャーズさんと水溜りボンドさんが出演されたんですけど、その時の観覧客たちの狂乱ぶりがすごかった。僕は正直、どちらも知らなかったので『ちょっと、待て! 誰、これ!?』という感じで」

── 知らない異文化の人たちに衝撃を受けてしまったと。

「ええ。そこで、今思うと二択だったと思うんです。その人たちのことを『YouTuberなんていう素人の人気者のことなんぞ、知らん!』で終わるか、興味を持って調べてみるか。僕の場合は『こんな世界があるのか!』という驚愕の方が強かったので、後者でした」

── なるほど! そこから、YouTuberカジサックが生まれたわけですね!

「でも、いきなりではないんです。冷静に何かできないかと考えた時に、そこそこ名のある芸人にYouTuberが絡みに行く企画はあっても、その逆はない。そこにまず活路を見出したんですね。で、キングコングとしてのYouTube番組は持っていたので、そこでラファエルさん(※人気YouTuber)のモノマネをしてみました。そして、ご本人にSNS上で連絡を取ってみて、番組に出させてくださいとお願いしたんです。そしたら、快く会ってくださって」

── まずは、どんなことをしたんですか?

「ありがたいことに、ラファエルさんが絶対にバズるであろう企画をいくつか考えてきてくれたのですが、それは全て断ったんです。というのも、他のYouTuberと同じようなことをやっても意味がない。なので、フリートークをさせてくださいと頼んだんです。自分レベルの芸人がそういうことをすると絶対に視聴者に嫌われるとも思ったのですが、賭けでしたね。でも、フタを開けたら、グッドマークがとても多くて。『これがプロの芸人か!』という書き込みも多々ありまして、本当に予想外で嬉しかったです」

──なるほど。発想も、結果的に巻き起こったことも、キャリアのある芸人が今までしてこなかったことですよね。

「そこから、光が見えてきたのは確かです。でも、ラファエルさんを通して知り合ったヒカルさん(※同じく人気YouTuber)もYouTuberとして活動することを後押ししてくれて。そうして続けていたところ、なんと意外なことに、吉本興業の社外取締役の方から『先行投資するから、本気でやってみないか?』というお話が来まして。あの吉本がですよ(笑)?」


── そこから、いよいよカジサックチャンネルが!

「いや、まず、1年間いろんなYouTuberの動画を観まくって、さらに半年間戦略を練ってスタートました。結果、先行投資された額は2カ月でペイできましたね。それからテレビではできないパフォーマンスができると確信して、芸人さんをゲストに招いての完全なる打ち合わせなしのフリートーク。そして意外に評判がめちゃくちゃいい、僕の家族いじりの動画へとつながっていきました」

── もう、テレビ世代のお笑い好き視聴者にもたまらないし、キングコングをあまり知らない世代にも新鮮なんだと思います。

「そう言ってもらえると、本当にありがたいです!」

──さて、そんなカジサックさんの才能が炸裂する抜群のMC力は、例えば会話が苦手な人や接客や営業の仕事をしている人にも参考になると思うんです。"人と会話をする時"に意識していることはありますか?

「う~ん、とにかく"人に興味を持つ""人を好きになる"ことですかね。例えば僕のチャンネルにゲストに呼ぶ人は、今まであまりしゃべったことない人でも興味があるから呼んでいます。逆にしゃべったことのある人には、今まで聞いたことのない話を振ってみたり。そこから生まれる化学反応が面白いとっていますね。会話が上手くなりたい、盛り上げたいと思うなら、まず"聞き手"になるべきです」

──それは参考になりますね!"聞き手"になるためには、まず、人への興味・愛を持つべきだと。

「そうだと思います。そういう気持ちで接すれば、自分に興味を持ってもらえますし、嫌悪感を感じる人はいないでしょうし。自分の趣味のことを『僕の知らない世界だから、もっと聞かせて?』と言われたら、話したくなるでしょう?」

── 確かに! では、YouTuberとして、他に意識していることはありますか?

「カメラ目線ですかね。ここがテレビに出る時と一番違うところかと思っています。カメラ目線を随所で意識することで、視聴者にも親近感がより沸くのではないのかなあと」

── では最後に、そんな画面の向こうの視聴者、誌面の向こうにいる『VVmagazine』の若き読者たちにひと言!

「僕も半年間戦略を練りましたが、新しいことを始める時には、準備は万全にした方がいいと思います。その段階で思わぬ方向から声がかかることもありますし、そういったことの連鎖で物事って進むのではないかと。そう、『背伸び禁止』が、僕の座右の銘なんです。行き当たりばったりでうまくいくこともありますが、僕は身の丈に合った準備をまず心がけています。あ、僕ののチャンネル、登録者数が100万人を超えたら何かしようと、それこそ準備しておりますので、そんな僕に興味を持たれたら、カジサックのチャンネル登録、どうぞよろしくお願いいたします(笑)!!」


昨年スタートしてから、チャンネル登録者数は90万人を突破中のカジサックチャンネル(2019年5月下旬現在)。

未視聴の読者には、大爆笑必須&いろんな意味で人情味あふれる番組なので、ぜひ、観ていただきたい! お笑い芸人×YouTubeという新しい世界と、未来がそこにはあります!

カジサックさんのチャンネルはこちら

言わずと知れた人気お笑いコンビ「キングコング」のボケ担当(梶原雄太さん)であり、2018年からは『カジサック』名義でYouTuberとしても活躍。


本記事はVVmagazine vol.60に掲載されたものの転載です。

VVmagazine vol.60はコチラ

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