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ヒマつぶし情報

2018.03.13

早川書房SFって未来予知してるんじゃないかと思う○○小説ベスト3

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AIが身近になってきましたね。そんないまだからこそ、早川書房はすごい!と思うのです。

AIが人の知能を凌駕してしまったら?というシンギュラリティが身近になってきた今日この頃、「論理的にすぐれた人工知能VS感情面で勝る人類」構図がこのジャンルの定石ですが、この作品は神のような巨大知性体が書いた私小説のように読めます。AIは人を超えた内面世界を持つのかもしれません…。将来AIが私小説を書くときが来たら、人の想像力とどちらが勝るのか、この本と読み比べてみたいものです。

『Self-ReferenceENGINE』

円城塔 著/早川書房

人間が訪れなくなって久しい電脳世界上のリゾートで繰り返し同じ夏を過ごすAIたちが、世界崩壊の危機に団結して立ち向かい、自身の内面と向き合う残酷で美しい物語。サービス終了後のソーシャルゲーム、プレイヤーのいないクリア後のゲームはどんな世界だろう? その世界のAIが自我を持つほど進歩したとしたら? リセットに心が痛み、ゲーム終了後のAIのケアを考える時代が来るのでしょうか。

『グラン・ヴァカンス―廃園の天使』

飛浩隆 著/早川書房

陸地のほとんどが水没し、旧来の人類と海に適応した亜人種が共存する生存圏さえも危うい未来を描く作品。地上人は、持ち主の自我をフォローする形で成長するアシスタント知性体を所有しています。このAIの論理的思考と、持ち主の人間味が混じった独特の語りが魅力的。僕はアシスタント知性体は未来のスマホではないかと思います。例えば予測変換は、持ち主の個性で育つAIの萌芽を思わせませんか?

『華竜の宮』

上田早夕里 著/早川書房


齋藤哲(42)岩手県在住/イオンタウン釜石店店長
VRやAI、ヴァーチャルアイドルや家庭用ロボットに車の自動運転などなど、急速に未来めいてきた現代にワクワクしつつも、昔夢見た透明チューブの中をエアカーが走るような未来も諦めきれない80年代育ち。

※プロフィールは雑誌掲載当時のものです。

『東京グラフィティ』#144(2017年6月号)掲載

東京グラフィフィ

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