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ヒマつぶし情報

2019.08.26

【VVmagazine】~ただただ、会いたくて~今回のゲストは声優の中尾隆聖さん

このインタビューは2019年7月25日発行VVマガジンvol61に掲載された記事の転載です。

ヴィレヴァン(以下:VV)でもおなじみ『ミニオンズ』や『SING/シング』などのヒット作を生み出したイルミネーション・エンターテインメントの最新作で、2016年に公開された映画『ペット』の続編となる『ペット2』が7月26日金曜日より公開! 飼い主が留守にしている間の動物たちの行動をユーモラスに描く本作の日本版で声を演じるのは、バナナマンの設楽統&日村勇紀(主人公のマックス&デューク)、佐藤栞里、内藤剛志、永作博美、沢城みゆき、伊藤沙莉、宮野真守、梶裕貴、かぬか光明、銀河万丈、青山穣。そして今回のゲストである中尾隆聖さん。

前作『ペット』では悪役だったにも関わらず人気を誇ったキュートなウサギ"スノーボール"は、今回どんな活躍をするのか?また中尾さんにとって声優というお仕事とは? 貴重な生の声と興味深いエピソードをどうぞ!


VVM 名古屋発の「遊べる本屋」VVのフリーペーパー、VVmagazineと申します。

古閑原 VVイオン松江店から参りました、古閑原雄二(こがはら ゆうじ)です。本日はよろしくお願いします!

中尾 島根県の松江! ? あらー、わざわざどうもありがとうございます。

古閑原 とんでもございません! !

VVM 本日はVVに勤めるスタッフが「会いたい人にインタビューを試みる」というコーナーの取材となりまして。

中尾 聞いております。

古閑原 す、すみません(大汗)! 私、イルミネーション作品が好きで、しかも中尾さんの大ファンなもので上京した昨日からずっと緊張しておりまして…。

中尾 (笑) 大丈夫。何でも聞いてください。

古閑原 ハ、ハイ! まずは…そうですね、『ペット2』のお話から。昨日試写会で映画を拝見しました。

中尾 いかがでしたか?

古閑原 前作も拝見しましたが、さらにおもしろかったです!

中尾 ありがとうございます。

古閑原 中尾さんが演じられたスノーボールにも変化があって。ネタバレになるので多くは言えませんが、前作以上に大活躍していました。

中尾 今回はスーパーヒーローになっていますからね。

悪役は完全に嫌われちゃいけない。ただただ おかしさと哀愁が大切!

VVM 前作で元ペット軍団のリーダーを引退し、優しい少女モリーに飼われることになったスノーボールが、本作ではスーパーヒーローへと変貌しています。

古閑原 その変化したということで何か気を配られたこと、意識されたことはあるんでしょうか?

中尾 本質的には変わっていないと私は思っているんですよ。前回の最後では一応かわいらしく振る舞ってはいましたが(笑)、性格は何ら変わりないとニラんでいます。

古閑原 正義のヒーロー気取りですが、ドジばかり。

中尾 なので見た目こそヒーローっぽくはなってはいますが、前回と何ら変わらず。演じる上でも変わらず楽しくやらせてもらいました。

古閑原 確かにいくら悪ぶってもお茶目で、どこか憎めないキャラというところは変わらないですね。

中尾 エンドロールは最後までご覧になりました?

古閑原 映像は観たのですが、日本語吹き替え版はまだ音が入っていない未完成のバージョンだったんですよ。

中尾 あら~、それは残念! 実は私がスノーボールの声でラップをやらせていただいているんですけど、その歌詞に彼の性格なりが集約されているというか。今回は正義の味方としていい子にしてますが、「まだワルな部分が残ってるぜ!」っていう(笑)。

VVM なかなか毒づいた歌詞だと聞いています。

中尾 そうですね。でも悪ぶってはいても実はいい子。いい子が悪ぶってる感じは伝わるんじゃないかと。

古閑原 ラップはいかがでしたか?

中尾 それがこの取材の後で録るんですよ(笑)。

古閑原 えーっ、なんと!?

中尾 実は私、やったことないんですよ、ラップ。

古閑原 しかも人生、初ラップ!

VVM ヒプノシスマイクはドラマパートのご担当ですものね。

中尾 そうなんです。セリフのパートでしたから、(メンバーの)みなさんがやられてるように上手にできるかどうか…(笑)。海外版を見た時からやるんだろうなと覚悟はしていたんですけど、ちょっとドキドキしますね。

古閑原 その貴重なラップを聴くべく、もう一度、劇場に行きます!

中尾 よろしくお願いします。

古閑原 えー、続きまして…。

中尾 (笑) 全然大丈夫ですよ、緊張せずに何でも聞いてください。

古閑原 本当に中尾さんの大ファンなもので…実は、何年も連絡をとっていなかった兄に今日電話して自慢したくらい。

中尾 それはうれしいな~。

古閑原 ずっと兄と一緒に中尾さんが演じられるキャラクターを追いかけてきたもので、どうしても自慢したくて。

中尾 で、お兄さんは何と?

古閑原 最初は「ものまねの人…?」と。

中尾 アハハハハ! BANG BANGBANGの山本正剛さんですね! 彼もがんばってますからね。私なんかよりテレビに出てるし(笑)。

古閑原 ご本人と聞いて驚いていました。「うらやましいー!」って。

中尾 いやー、うれしいです。兄弟共通の話題が私だなんて。久しぶりにお兄さんと会話するきっかけになれて光栄ですね。

古閑原 とんでもないです! こちらこそありがとうございます。中尾さんのおかげです! !

中尾 ただ、人間の声はほどんどやってないですけどね。今回のウサギとか宇宙人とか、ばいきんとか(笑)。

古閑原 (笑)

中尾 世代的にドンピシャなのはやはり宇宙人ですか?

古閑原 '83年生まれですので、そこはハズせないですね。幼少の頃はNHKさんのネズミですとか。イタリアからやって来たネズミですとか。そのへんの動物ものも。

中尾 私の人生、動物で食べさせてもらってきました(笑)。

古閑原 僕も中尾さんが演じられた動物と宇宙人で育ちました。

中尾 で、今はウサギに(笑)。

ムリに焦って大人になる必要はない

古閑原 すみません、脱線しまして。本作『ペット2』を拝見しまして、主人公のマックス&デュークをはじめスノーボール、それぞれのキャラクターが一歩を踏み出す「勇気」のお話であるとも思ったのですが、いかがでしょう?

中尾 その通りですね。ある理由でニューヨークから田舎街に行って大冒険を繰り広げる。

古閑原 スノーボールもスーパーヒーローとして大立ち回りを。

中尾 今回はがんばりましたね~、スノーボール。そんなに腕っぷしは強くないのに勇気を出して。

古閑原 ちょっとこじつけなんですが、そういう意味で最近、中尾さんが勇気を出して挑戦されたことなどありますか?

中尾 この後に控えるラップを除くと…(笑)、私、スノーボールならぬスノーボードが趣味なんですけど、ハーフパイプってあるじゃないですか?

古閑原 テレビでよく見る、両サイドに傾斜がついたコースですね。

中尾 よく行くスキー場にそれに近いものがあるんですけど、これまでは見て見ぬフリをしていたんですね。迷惑がかかっちゃうといけないから。

古閑原 流れが止まっちゃう。

中尾 それが先日、空いていたものだから「よし、今なら!」と思って。

古閑原 や、やられたんですか?

中尾 それこそ勇気をふり絞ってやりました。やってはみたものの3回転くらい、ものの見事にすっ転びましたけど(笑)。でもできないのは悔しいから今度また挑戦してみようと思って。

古閑原 それはスゴイです! スキーがご趣味なことは存じ上げておりますが、スノボ歴は長いんですか?

中尾 スキーは学生時代からずっと。スノボは10年くらいですね。

古閑原 毎年どれくらいの頻度で?

中尾 シーズン券というのを買っていまして。新潟県のかぐら、田代、みつまた、そのへんを全部滑ることができるんですけど、今年は忙しくて1度しか使えなかったです。

古閑原 なぜまたスノボを?

中尾 最初にやった時にスキーだと簡単に降りられるところを何度も転んで。雪まみれになりながら降りてって。それが逆におもしろかったです。

古閑原 僕は1度人に連れていかれて。「もう2度とスキーには行かない」となりました。

中尾 いやいや、できないことの方がおもしろいじゃないですか? 悔しいから「今度こそできるようになってやる!」ってやってるとできるようになり。また楽しみが1つ増えて。

古閑原 スキーに続いてスノボも趣味になっていき…。

中尾 そういう縁もあってか、前回『ペット』の時にスノーボールって役と聞いて「わ、これやりたーい!」ってなりました(笑)。またワルい顔をしたがなんとも愛らしくて。オーディションでも力が入りましたね。

古閑原 最初に演じられた動物は何か覚えていらっしゃいますか?

中尾 NHKのネズミじゃないかな?で、同じNHKのキノボリカンガルー。その途中でばいきんの役が始まって。ばいきんは今年で31年目になるんですけど。最初は違う役でしたが、宇宙人に繋がる番組も始まった'88年というのはいろんな意味で思い出深い年となりました。

古閑原 幼稚園の頃に見たその宇宙人が、あのアニメの中で一番好きなキャラクターなんです。

中尾 すみません、悪影響を与えませんでした?(笑)

古閑原 むしろ、今の仕事に繋がっています。感謝いたします!

VVM その有名な宇宙人。ある記事で「公家っぽくて慇懃無礼なところが楽しい」とおっしゃっていましたが、スノーボールに関してはどこが楽しかったですか?

中尾 ハイテンションなところとテンポでしょうか。セリフのテンポ感がいいです。私が東京の生まれでちゃきちゃきなものですから、ちょうどよくって。べらんめえ口調と言いますか、口八丁手八丁じゃないけど、ぽんぽんと飛び出す言葉が私にとっては心地よいですね。また落語に出てくるような下町っぽい、人情味溢れるキャラクターも大好きです。

古閑原 音楽に定評のあるイルミネーション作品なだけあって、そこに乗っかる音も素晴らしいです。

VVM 前作もクラブミュージックの大御所ピットブルに、グラミー賞で4部門を受賞したマックルモア&ライアン・ルイス、ファレル・ウィリアムスなどなど、旬なアーティストから往年のソウルミュージシャンが作品を盛り上げました。

中尾 よかったですよねー。

VVM 『ペット2』もラスヴェガス出身のロック・バンド、ザ・キラーズなど、予告編を見るだけでも期待できます。

古閑原 中尾さんはどんな音楽がお好きなんですか?

中尾 私はオーソドックスな、スタンダード音楽が好きで。シナトラであるとかサミーデービスJr.であるとか、トニー・ベネット、ペリー・コモ。映画音楽も大好きですけど。テッテ、テレレ~、テッテ、テレレ~♪ とか流れてくるとワクワクしちゃう。

古閑原 『ニューヨーク・ニューヨーク』('77)! まさか中尾さんバージョンが聴けるとは!!

中尾 いやいやそんな。今は私、ラッパーですから(笑)。VVさんに行って、最新音楽の勉強をしないとですね。

古閑原 聞くところによりますと、この取材を前にわざわざVVに行かれたそうですね?

中尾 そうなんですよ。取材をお引き受けするに当たって「前にどのVVさんに行ったんだっけ? 下北沢だったかな?渋谷だったかな?」と思い調べたら渋谷のお店で。ちょうど渋谷付近にいたので覗いて来ました。

古閑原 VVにはどんな印象をお持ちでしたか?

中尾 とにかくワクワクしますよね、あれだけ物があると。“夜店感”と言いますか、おもちゃ箱の中に入り込んだような。そんな感じで回らせてもらいました。

古閑原 VVでもイルミネーション作品は大人気ですので、『ペット2』の公開に合わせていろいろと盛り上げていきたいのですが、中尾さんが影響を受けた漫画ですとか本、アニメ、映画などありますか?

仕事でも何でもできないことがあると楽しい

VVM 『ペット2』の棚を作るに当たり、中尾さん関連の物も置きたいそうです。

中尾 子どもの頃はあまり漫画を読まかったんですけど、『あしたのジョー』は特別でした。僕らの世代はみんな影響を受けた。それがまさか、後に自分がカーロス・リベラの役をやることになるなんて思いもしなかったです。あとは…本宮ひろ志さんの『男一匹ガキ大将』。映画ですとキューブリックの『時計じかけのオレンジ』('71)。20歳くらいの時に観たけど、衝撃的でしたね~、すべてにおいて。ポスターも映画の中身もファッションも音楽も。キューブリック作品は好きですが、これはダントツ。センスの塊だと思います。昨年『シャイニング』('80)の舞台になったホテルに仕事で行ったのですが、あれは興奮したな~。

古閑原 VVはキューブリックものも充実していますので、またぜひ!

VVM アメリカにはどんなお仕事で?

中尾 デンバーで開催されたアニメのコンベンションですね。コンベンションにはよく呼んでいただくのですが、そこで向こうの宇宙人役の声優さんと対談したり。

古閑原 えーっ! それは興味深い。

中尾 西海岸と東海岸で声をやってる人が男性と女性で違ったり。なかなかおもしろいんですよ。

古閑原 中尾さんが演じられた公家っぽさというのは…どう?

中尾 女性はジャスシンガーの方で。ちょっとハスキーな声をしていて、いい感じなんですよ。公家っぽさというのも上手く生かしてくださっていましたし。

VVM 『ペット2』でもバナナマンや佐藤栞里さん、内藤剛志さん、永作博美さんと、本職の声優さんではない方々が参加されていますが、プロの声優である自分たちにはない魅力はなんだと思われますか?

中尾 セリフのナチュラル感が違いますよね。声優はそれぞれ“クセ”がありますから。私たちはそれを武器にしているわけですが、バナナマンのお2人なんかストーンとナチュラルに落としてくる。素晴らしいですよ、みなさん。

VVM 逆にプロの声優さんたちのテクニックにも驚かされます。

古閑原 先日ある調査で中学生のなりたい職業の1位に声優・女優がランキングされていました。半世紀以上のキャリアを誇る中尾さんから見て、この結果はいかがですか?

中尾 いや~、うれしい限りです。

古閑原 VVにはアニメ好き、声優さん好きの若いお客さんも多いのですが、これから声優さんを目指す方にアドバイスなどありますか?

中尾 もっと若い声優からアドバイスされた方が胸に響くと思いますが(笑)、私が思うのはその年代で経験できることをしっかりやること、でしょうか。今は声優の学校などあって若いうちから勉強できるけど、その歳でしかできない、その時の感性でしかできないことをやる。遊びでも旅行でも何でもいいです。その後、長くやっていく上で必要な経験値を蓄えておく。そういう時期を通り越して、ムリに焦って大人になる必要はないと思います。

古閑原 子ども~少年の心を忘れず。

中尾 なおかついい映画を観たり、音楽を聴いたり。

VVM それがスノーボールの大立ち回りでも活かされていましたね。「アタ~ッ!」的な。

中尾 (笑) アフレコでも童心に返っちゃってね。若い時に観たブルースリーのまねとかしちゃって。昔は映画館を出るとみんなブルースリーになりきっていましたが(笑)、あの時の経験が役立ちました。

古閑原 童心に返るというのとは少し違うかも知れないですが、他の声優さんがやられたセリフで一度言ってみたいフレーズなどありますか?

中尾 最近の作品であれば…「俺はなんとか王になる!」とか(笑)、言わせていただけるのであれば一度言ってみたいです! あと「真実はいつも2つ!」ですか「3つ」ですか、あれも言ってみたいな。

古閑原・VVM アハハハハ!

中尾 いくつになって男の子の憧れですからね、海賊も探偵も。動物と悪役が多いから決めセリフを叫んでみたいです。

VVM その悪役。以前、演じる上で大切なのは少しの茶目っ気と寂しさだとおっしゃっていましたが…。

中尾 おかしさと哀愁ですかね。作品にもよるんですけど、完全に嫌われちゃいけないと思うんです。例えば、ばいきんであればどんなに汚い言葉を使っても、子どもたちにおもしろく聞こえるよう演じたり。宇宙人であれば、ひねくれた中にもどこか哀愁を感じていただけるように演じたり。私なりのやり方ですが、そんなことを心がけています。

古閑原 この春上梓された『声優という生き方』というご著書にも書かれていますが、そんな風に探求心を持ち続ける方法、アグレッシブにいられる秘訣は何でしょうか?

中尾 さっきのスノーボードじゃないけど、まだまだやりたいこと、できないことがたくさんあるんですね。それに挑戦して、克服して、できるようになったら楽しくなって。仕事でも何でもできないことを見つけると楽しくいられます。

古閑原 なるほど~。

中尾 要は現状に満足しないということだと思いますね。克服しては課題、克服しては次の課題の繰り返し。そうするうちに半世紀近く経っちゃった(笑)。

VVM 先のハーフパイプの次に挑戦したいことはありますか?

中尾 スカイダイビング! 空だけまだなんです。ダイビングで海をやって、乗馬で陸、スケートで氷、あとスキー・スノボで雪もやって。グアムに行けばできるかなって行ったら年齢制限でダメだったんです。65歳以下だった。だからできる国なり場所なりを探していつかやってみたいなと。

古閑原 じゃあ、ひとますバンジージャンプで我慢を…。

中尾 バンジーはダメなんですよ、怖いから。

古閑原 ええ!?

中尾 下が見えるのがイヤなんですよ~(笑)。

古閑原 (笑) ではお時間がきましたので最後に『ペット2』の見どころをお願いします!

中尾 そりゃあもう、私からすればスーパーヒーローになったスノーボールの活躍に尽きます!(笑) みなさんぜひ、ご覧ください! !

古閑原 本日はお忙しい中、どうもありがとうございました!

2月5日生まれ。東京都出身。子役として活動し、ラジオドラマ『フクちゃん』で声優デビュー。『それいけ! アンパンマン』のばいきんまん役をはじめ、『ドラゴンボール』のフリーザ役など、人気作品のキャラクターを多く演じる。現在『MIX』の西村勇役などで出演中。5月に『声優という生き方』(イースト新書Q)が発売された。



本記事はVVmagazine vol.61に掲載されたものの転載です。

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