ヒマつぶし情報
2018.02.19
一生のお願いだから再ソフト化してほしい! 世紀末アメリカ映画ベスト3
1999年、ノストラダムスの人類滅亡を信じていたわけではないが、バブル崩壊の漠然とした不安に日本が包まれる中、心のどこかで「こんなつまらねえ世界ぶっ壊れればいい」と期待していた。そんな不透明な将来と「何者でもないちっぽけな存在」という現実から逃げるため、僕は映画館に通った。世紀末のカウントダウンを前に登場人物の不安や恐怖や絶望は、当時の僕が抱えていた感情そのものだった。
『ストレンジ・デイズ』
1995年アメリカ/監督:キャスリン・ビグロー/出演:レイフ・ファインズほか/日本ヘラルド映画(PCH)
公開当時、ジャズやブルースを聴き齧り、おしゃれっぽい映画を求めてミニシアターに通い、「違いのわかる男」風な空気に酔っていたが、今思えば社会人のくせに中二病から抜け出せない黒歴史だった。それでも、この映画でジャズのかっこ良さを理解できたのだから、あながち無駄ではなかったはずだ。いや、2017年現在の自分のだめっぷりを考えると、やっぱり無駄だったのかもしれない。
『L.A.コンフィデンシャル』
1997年アメリカ/監督:カーティス・ハンソン/出演:ケヴィン・スペイシー/日本ヘラルド映画(PCH)
昔々、『スターどっきり㊙報告』っていう番組があって、芸能人がドッキリを仕掛けられて最後に夏木ゆたかが登場して「大・成・功!」っていうお決まりのパターンがあったが、他人が翻弄されているのを観るのは楽しい。でも自分の人生そのものを覆される事態に巻き込まれたら、理性や価値観を保ち続けることができるのか? 他人ってどこまで信用していいのか? そんなことをふ
と考えたりするのだ。
『ゲーム』
1997年アメリカ/監督:デイヴィッド・フィンチャー/出演:マイケル・ダグラスほか/東宝
平出智也(41)北海道在住/イオンモール釧路昭和店店長
昔は「カレーは飲み物だ!」って信じて疑わなかったんですが、ここ最近歳のせいかゴクゴク飲めなくなってきました。悲しいッス…オレ悲しいッス! 自分で自分のことを許せないッス!!
※プロフィールは雑誌掲載当時のものです。
『東京グラフィティ』#143(2017年4月号)掲載